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空也上人と六波羅蜜寺

2022年5月15日

 上野の東京国立博物館で開かれていた「空也上人と六波羅蜜寺」展に行きました。
 仏像の展示が中心の本展では、何といっても教科書でもなじみのある『空也上人立像』を間近で見られるとあって、連日多くの人を呼んでいるようです。また、これも教科書でおなじみの経典を手にした『伝平清盛坐像』も見ることができます。
 『空也上人立像』の口から現れた6体の阿弥陀仏は、仏像や祖師像としては見たことのない独自のスタイルです。この運慶の四男康勝によって造られたとされる像は、360度の各方向から見られる展示のおかげで、リアルな表情や姿勢、座りジワのある法衣までよく見えて見飽きるということがありません。
空也上人展
 庭園は春の陽が降り注いでいました。
庭園

特別展 燕子花図屏風の茶会

2022年5月10日

 南青山の根津美術館で開かれている『特別展 燕子花図屏風の茶会』に行きました。
 例年、庭園のカキツバタが咲く頃、当館が所有する「燕子花図屏風」をメインに様々なテーマの展覧会が催されいます。
 今年のテーマは、当館のコレクションを築いた根津嘉一郎が、1937(昭和12)年5月の数日間にわたって催した大茶会で披露した屏風や茶道具を展示するというもので、名品をまとめて見られる貴重な機会です。当時の茶会の客や懐石の献立、使われた器のことが記された記録の展示もまた興味深いものでした。
 主役の尾形光琳の「燕子花図屏風」はもちろん何度見ても素晴らしいのですが、並べて展示されていた円山応挙の「藤花図屏風」は、金地に墨でのびやかに描かれた幹や枝と、繊細に描きこまれた花の組み合わせで「燕子花図屏風」に負けないくらい素晴らしいと感じました。
燕子花図屏風の茶会展入口
 庭園のカキツバタは見ごろを迎えていました。昨年訪れた時は開花時期よりも少し早かったので花をほとんど見られなかったのに対し、今年は思う存分見ることができました。
庭園で満開の燕子花

ミロ展-日本を夢見て

2022年5月3日

 渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開かれていた「ミロ展-日本を夢見て」に行ってきました。
 スペインの現代芸術家ジョアン・ミロといえば、抽象的な作品がまず思い浮かびますが、本展では、ミロの制作活動に影響を与えたとされる日本の文化・芸術とのつながりに焦点をあて構成されていました。
 意外に感じたのは、ミロは日本の民藝品などにも美を見出していたらしく、マジョルカ島のアトリエから里帰りした民藝品や、関連展示としてミロの友人が収集した大津絵も何点か展示してあったことです。ミロの展覧会で民藝品や大津絵を見るとは思ってもみなかったので、驚きと発見でミロへの理解が深まりました。
ミロ展

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