マリー・ローランサンとモード
2023年4月3日
渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開かれている「マリー・ローランサンとモード」展に行きました。
第一次大戦後のパリというレザネフォル(狂乱の時代)の空気の中で活躍したマリー・ローランサンの絵と、同時代に活躍したココ・シャネルのモードを主題としています。
展覧会ではローランサンの優れた作品が内外から集まっています。中でも、ちょうど100年前に描かれたシャネルの肖像画『マドモアゼル・シャネルの肖像』(オランジュリー美術館)は、シャネルが気に入らず、またローランサンが描き直しに応じなかったというエピソードで知られ、実際に目にすることができたのは幸いでした。
また、当時のシャネルによるドレスや、長年にわたりシャネルのデザイナーを務めたカール・ラガーフェルドによるドレスの展示など絵画だけにとどまらない企画でした。
芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル
2023年3月29日
丸の内の三菱一号館美術館で開かれている「芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル」に行きました。
江戸後期を代表する浮世絵師、歌川国芳の門下で幕末から明治にかけて活躍した落合芳幾と月岡芳年の展覧会です。
これまで落合芳幾の作品を見る機会が少なかったので、今回のライバル対決を通してそれぞれの絵師の共通点と相違点を感じることができました。
なお、この展覧会のあと、当館はメンテナンスのために1年半休館するそうです。
中庭は季節の花を楽しめます。
レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
2023年3月23日
上野の東京都美術館で開かれている「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」に行きました。
20世紀の初めにウィーンで活躍したエゴン・シーレは、早くから画家としての才能を発揮し、はじめはグスタフ・クリムトの影響を受けつつも、その後、当時としては斬新な独自の作品世界を切り拓きました。
画家として成功しながらスペイン風邪に感染し、28年という短い生涯を終えたことも、その作品世界と相まって今なお鮮烈な印象を与えているように感じます。
本展ではそのシーレの初期から晩年までの作品をたどることができました。デッサンの展示も充実していて、立ち止まって見入ってしまうような描線でした。