やまと絵 受け継がれる王朝の美
2024年2月27日
上野の東京国立博物館で開かれていた『やまと絵 受け継がれる王朝の美』展に行きました。
開催趣旨によると、平安前期に成立したやまと絵は、様々な変化を遂げながら連綿と引き継がれてきたそうです。
私にとってのやまと絵は、伝統が受け継がれてきたものというイメージでしたが、実はそれぞれの時代の最先端を取り込んで人びとを驚かせてきたと知って、やまと絵を見る視点が変わりました。
本展では、平安時代から室町時代にかけての選びに選んだ優れた作品を見ることができました。当館のコレクション自体も、こうした企画に全国から優品を集められるのも、さすがトーハクです。
それぞれの闘い 春陽会誕生100年
2024年2月17日
だいぶ前のこと、東京駅の東京ステーションギャラリーで開かれていた「それぞれの闘い 春陽会誕生100年」に行きました。
「春陽会」は1923年に第1回展が開かれ、現在も活発に活動している美術団体と紹介されていて、今回は創立100年を記念するものです。
その創立会員、創立客員には梅原龍三郎や岸田劉生、萬鐵五郎、中川一政といった現代美術に大きな足跡を残した画家たちが属していて、日本美術界に大きな影響を与えてきたことがうかがえます。
また、本展の展示作品は念入りに選定され、何と約50か所の所蔵先から集められたそうです。見応え十分でした。
見終えた後は丸の内北口を行き交う人を眺めます。
秘蔵!重要文化財「長谷雄草紙」全巻公開
2024年2月5日
だいぶ前のこと、目白台の永青文庫で開かれていた『秘蔵!重要文化財「長谷雄草紙」全巻公開』展に行きました。
これまで「長谷雄草紙」がどういったものかすら知らなかったのですが、あるきっかけでこの展覧会のことを知り、ぜひ見たいと思い、永青文庫へ出かけました。
解説によると、鎌倉から南北朝時代に制作されたとされる「長谷雄草紙」は、徳川将軍家に秘蔵された後、長らく所在不明になっていたところ、昭和時代に永青文庫に収蔵されたという来歴を持つ絵巻で、その怪異なストーリーで知られてきました。
実際に目にした「長谷雄草紙」は、ストーリー自体の面白さ、そして絵の表現方法が現代にも通じるものがあって期待どおりでした。また、同時に展示されていた永青文庫の絵巻コレクションも見ものでした。
永青文庫へは地下鉄江戸川橋駅から神田川沿いに歩くと距離を感じません。
椿山荘の塀が現れます。
最後に胸突坂を登りきると永青文庫にたどり着きます。
永青文庫を見終わったあとは肥後細川庭園を散策します。
ゴッホと静物画 伝統から革新へ
2024年1月21日
西新宿のSOMPO美術館で開かれている「ゴッホと静物画 伝統から革新へ」展に行きました。
17世紀から20世紀初頭までの静物画の流れの中で、ゴッホがどのような作品を残したかに焦点を当てた展覧会です。
国内ではなかなか見る機会が少ないゴッホの初期の静物画から晩年の静物画まで、国内外から集められた作品をまとめて見ることができました。とりわけゴッホのコレクションで知られるオランダのクレラーミュラー美術館とゴッホ美術館からの作品が充実していました。
また、ヴラマンクらの画家たちがゴッホの影響をどのように受け、どのような作品を残したかについても、ゴッホの作品との対比で見ることができました。
外観には隣のビル窓の反射光があたって模様を作り出していました。
クレラーミュラー美術館 オランダ オッテルロー
ゴッホ美術館 オランダ アムステルダム
パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命
2024年1月18日
上野の国立西洋美術館で開かれている「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命」に行きました。
キュビスムを生み出したピカソとブラックの作品を中心とした同時代の主要な作家約40人による作品は、昨年7月に紹介をしたマティス展と同様にポンピドゥーセンターの長期改修のおかげで来日した貴重なコレクションです。
テーマはキュビスムの起源とされるセザンヌから、キュビスムの次を担うコルビュジエらまで網羅的に設けられいて、キュビスムへの理解が進みました。
パリ ポンピドゥーセンター。
エッフェル塔など素晴らしい眺望の屋上。