画家がみたこども展
2020年8月31日
丸の内の三菱一号館美術館で開かれている「画家がみたこども展」に行ってきました。
開館10周年を記念して開かれた本展は、ボナール、ヴァロットン、ドニ、ヴュイヤールといったナビ派の画家たちによる、子どもたちをモチーフとした絵や版画などが集められています。19世紀末のパリで生まれたナビ派は、当館が特にコレクションや展示に入れているグループです。
伝統的な西洋美術史では子どもを「小さな大人」として主要なモチーフにすることが少なかったのに対し、近代では子ども観の変化もあって、ナビ派の画家たちは積極的に子どもを描いたそうです。その本展のおかげでナビ派の一側面に気づくことができました。
展覧会は新型コロナの影響で一度は中断されたものの会期が延長され、日時指定の予約制で再開したものを見ることができました。
当館については、開館以来の高橋明也館長退任という寂しいニュースもあります。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
2020年8月2日
上野の国立西洋美術館で開かれていた、ロンドン・ナショナル・ギャラリー展に行ってきました。
西洋美術史上貴重な絵画を多数所有する同館が200年の歴史で初めて館外で開く大規模な所蔵品展で、展示される61作品の全てが初来日とのことです。
新型コロナの影響で一時は開催が危ぶまれましたが、混雑を避けるための日時指定入場制の感染対策がとられたことから、当初よりも遅れて開催が実現しました。
フェルメールやレンブラント、ゴッホといった画家の傑作のほかにも、クリヴェッリの『受胎告知』や、ウッチェロの『聖ゲオルギウスと竜』、ティツィアーノの『ノリ・メ・タンゲレ』、エル・グレコの『神殿から商人を追い払うキリスト』といった美術史上貴重な作品の展示は圧巻です。
そしてもちろんイギリスで活躍したヴァン・ダイク、レノルズ、ターナー、ゲインズバラらの傑作も展示されているという盛りだくさんな展覧会でした。
内藤コレクション展
2020年7月26日
上野の東京国立西洋美術館で開かれていた「内藤コレクション展 ゴシック写本の小宇宙――文字に棲まう絵、言葉を超えてゆく絵」に行きました。
このコレクション展は常設展示のルートの途中にあり、当日たまたま見ることができたものです。
内藤コレクションとは、中毒学を専門する学者/医師である内藤裕史氏の蒐集による中世の彩飾写本のコレクションで、13世紀以降のゴシック写本が中心とのことです。
獣皮紙に細密に描きこまれた文字や植物や人などをモチーフとした色鮮やかな図柄は、まさに展覧会のタイトルにある小宇宙と呼ぶにふさわしいものでした。
7月の散歩道
2020年7月23日
散歩道は6月で終了宣言をしましたが、7月に入ってからも気温がそれほど高くなく、続けることができました。
見かけて撮った花はすべて紫系です。
アサガオ
キキョウ
アガパンサス
ハマスホイとデンマーク絵画
2020年6月29日
だいぶ前に上野の東京都美術館で開かれていた「ハマスホイとデンマーク絵画」展に行ってきました。
ハマスホイは19世紀から20世紀はじめにかけて活躍をしたデンマークの画家で、近年、世界的に評価が高まっているそうです。今回は、そのハマスホイの作品が約40点集結し、まとめて見られる貴重な機会でした。
その作品からは静寂を感じ、ひとによっては怖いと感じるかもしれません。
そのほかにもデンマークのスケーイン(スケーエン)派の画家など、ほぼ同時代の作品も展示されていて、デンマーク絵画を知る機会にもなりました。
なお、ハンマースホイとハマスホイは同じ画家で表記が違うだけです。