実抜計画と合実計画

実抜計画と合実計画

2013年11月3日

 昨年12月12日のブログで紹介しましたが、私どもは「経営革新等支援機関」に認定されております。
 この経営革新等支援機関の制度は、中小企業金融円滑化法の期限切れと密接に関係しており、現状ではリスケジュールをしているため、金融検査マニュアルに定める不良債権にカテゴリーされる中小企業であっても、金融機関から新規の融資を受けられるよう税理士等の認定支援機関が支援事業を行うのが大きな柱です。
 具体的には、3年以内に金融検査マニュアルに定める「正常先」となるような「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画」(「実抜計画」と通称されています)を策定することが求められます。
 ただし、この要件は中小企業にとっては厳しいため、より実現性の高い、3年以内に限らず計画期間の終業後に「正常先」または「要注意先」となるような「合理的かつ実現可能性の高い経営改善計画」(「合実計画」と通称されています)の要件を満たす計画を策定することで、その計画が「実抜計画」とみなされ、不良債権にカテゴリーされない仕組みになっています。
 私どもは、この実抜計画または合実計画を策定し、金融機関から事業の継続に必要な資金の融資を受けられるようお手伝いをしています。

運転資金の借入と返済原資

2013年8月24日

  運転資金の中でも、狭義の運転資金と呼ばれるものは、売上債権に棚卸資産を加えたものから、仕入債務を差し引いたものです。
  では、この狭義の運転資金を借入によって調達している場合の返済原資は何に求めれば良いのでしょうか。次のようなパターンが想定されます。

①利益
  ・税引後の利益として社内に残った資金。
②売上の減少
  ・回収条件や支払条件、または売上に対する棚卸資産の比率が一定ならば、売上の減少により運転資金も減少します。
③回収条件の短縮
  ・早期の売上回収により得た資金。
  ・これは得意先にとっては支払条件の短縮になり運転資金の増加要因です。
④棚卸資産の圧縮
  ・棚卸資産として留まる期間が短くなるため運転資金は減少します。
⑤支払条件の延長
  ・支払いを先に延ばすことによって得た資金。
  ・借入金を仕入債務で肩代わりするとも言えます。
  ・仕入先にとっては回収条件の延長になり運転資金の増加要因です。
⑥増資
  ・増資によって払い込まれた資金。

  実際にはこれらの組み合わせにより返済原資が生み出されます。これらのうち、②~⑥は常にあるものではないので、①の利益に返済原資を求めることになります。ただし、①の利益には変動があり、投資や配当にも向かうので安定した返済原資とは言えません。
  このために用意されている借入の方法が、分割返済がなく、期日に書き換えを予定した手形貸付等の借入で、その特徴から「ころがし」とか「ベタ」と呼ばれます。
  運転資金の借入としては、この「ころがし」や「ベタ」が理想ですが、現実の借入は分割返済付のため定期的な借り換えが必要となっているケースが多いでしょう。
  ここに、定期的な借り換えを確実にしたい企業側と、定期的な借り換えを約束したくない金融機関側との立場のズレが起きることがよくあります。このズレへの対処には金融機関との日頃のコミュニケーションが欠かせません。

 

適正な借入金

2013年8月17日

  企業の成長や安定にとって外部からの借入金の果たす役割は大きいものです。しかしながら、意外に難しいのが借入金のコントロールです。
  借入条件(返済方法、返済期間、返済額、金利など)が目的に合っていない場合や、時には貸し手である金融機関が示す条件どおり借り入れをしている場合が想定されます。利益から生み出されるキャッシュフローが借入金の返済スピードに追いつかないという現象はそのひとつでしょう。
  このような状況であっても、今ある借入金の返済の進め方や、将来の新たな借り入れのために、適正な借入がどうあるべきかを知っておくことは大切です。
  適正な借入金診断は、経営判断の材料、金融機関とのコミュニケーションツールとしても使え、私どもはお客様のニーズに合わせて提供しています。

『蔵前ベンチャー相談室』のアドバイザーに登録されました

2013年5月25日

   私の母校の同窓会である蔵前工業會が、ベンチャー企業支援のために10年前に設立した
『蔵前ベンチャー相談室』という組織があります。

このたび、この相談室の93人目のアドバイザーに登録されました。

相談室の主な活動は、

①ベンチャー企業、中小企業の支援
②起業に役立つセミナーの開催
③国が公募する企業支援事業への参画

です。

   技術系の アドバイザーが主流の中で、起業には欠かせない経営管理、経理、税、金融の分野で母校に恩返しが出来ればと思っています。

経営革新等支援機関に認定されました

2012年12月21日

    中小企業を巡る経営課題が多様化・複雑化する中、中小企業支援の担い手の多様化・活性化のため、平成24年8月30日に「中小企業経営力強化支援法」が施行され、 中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う「経営革新等支援機関」を認定する制度が創設されました。
 認定制度は、税務、金融および企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の法人等を認定することにより、 中小企業に対して専門性の高い支援を行うための体制を整備するものです。
 このたび、私どもひかり税理士法人もこの認定を受けることができました。今後は、この認定支援機関に認められた各種の企業支援の枠組みを生かしてお客様のお役に立ちたいと考えております。
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