教育への財政支出がGDP比でOECD最下位
2010年9月22日
考えさせられる数字に出会いました。経済協力開発機構(OECD)が先頃公表した「図表でみる教育」2010年版からの数字です。
公表された内容によると、「教育機関への公財政支出が国内総生産(GDP)に占める割合」という指標で、日本がOECD加盟国28か国の中で最下位になりました。しばらく前に各メディアで報道されたのでご覧になった方も多いでしょう。
最近さまざまな場面で言われる日本の国際競争力低下とセットで、この割合を上げなければならないという気持になってしまうのが不思議です。しかし、ちょっと考えるとこの割合が教育の質や機会の平等性とどのように結びつくのだろうと疑問が湧きます。
この割合にそれぞれの国のGDPを掛け戻した公財政支出額はいくらになるのか、さらにその公財政支出額を在学する人口で割った一人あたりの金額はどうなるのか、過去からのトレンドはどうか、などもっと知りたくなるところです。
しかし、考え方を変えると「最下位」ということは、逆に最も効率的ということは言えないでしょうか。私は質の良い公教育が国を支えることを信じていますが、この割合を上げるために効果が検証しにくいバラマキ的な財政支出に誘導されたら困ります。
公表された中には私費負担割合のこともありますが機会があればまた触れましょう。
要約は文部科学省のホームページで見ることができます。
皇居ランナー(その2)
2010年8月26日
昨年11月22日にレポートした皇居ランナーの続きです。
最近、事務所の前を通る皇居ランナーが増えたと思っていたら謎が解けました。
ランナーの皆さんの基地となっている銭湯のすぐ近くにシャワーやロッカー、パウダールーム(女性用化粧室と説明されることが多い)を備えたランナーのための施設がオープンしていました。
集まるランナーが増えれば、ランナー向けカフェや居酒屋もいよいよ登場か、と期待が膨らむこのごろです。近隣の貸ビルの需要増も期待されます。
鍋島
2010年8月15日
サントリー美術館で始まったばかりの鍋島の展覧会に行って来ました。鍋島藩が将軍家などへの贈り物に作っただけあって完成度や美しさは格別です。
私が特に惹かれるのは、そのデザイン性の高さです。身近なものを題材としたデザインは今でも新鮮です。
作品を前にして、時を隔てて作った人たちに思いをめぐらせるのは楽しいものです。また、一緒に展示されていた色絵の工程は普段見る機会が少なく興味いものです。
今度は佐賀へ窯の跡を訪ねて行きたくなりました。
下村脩氏の私の履歴書
2010年8月4日
7月31日で最終回となった下村脩氏の「私の履歴書」は、ノーベル化学賞の受賞に至った研究の半生が主題ですが、理系・文系を問わず多くの読者に感動を与えたのではないでしょうか。
読後にさわやかで暖かいものを感じたのは、あきらめない研究への思い、研究を支えた家族との絆や同僚との信頼関係が感じられるからでしょう。
最終回近くに、母校の後輩へのメッセージとして「どんな難しいことでも、努力すればなんとかなる。絶対あきらめないで頑張ろう」がという言葉が登場します。
平易だけれども深く、明るく、力強く、読み進んだゆえに理解できる言葉でした。
’10年代のスタート
2010年1月1日
新年あけましておめでとうございます。
2010年が明けました。何かと話題の多かったミレニアムからの10年(ゼロ年代)が終わり、次の10年(’10年代)がゼロ年代の大きなうねりを引き継いで始まります。皆さんはどのようにこの10年を振り返られますか? 私はさまざまに思い起こすことがありますが、いろいろな価値観の入れ替わりを感じた10年でした。
’10年代のスタートにあたり、今年は10年後にこうありたいというような少し先の目標を強く意識したいと思います。その意識をもって行動すればこのような時代でもあまり迷わず対処して行けるのではないかと思います。
お客様と一緒に、今のことも、少し先のことも希望をもって語れるような事務所づくりを目指します。
本年もよろしくお願いいたします。