コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画
2021年6月18日
しばらく前のことですが、東京駅の東京ステーションギャラリーで開かれている『コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画』に行きました。
昭和のキャバレー王と言われた福富太郎氏のコレクションから80点余りが展示される内容で、私が福富太郎氏のコレクションのことを知ったのはこの展覧会のおかげです。
鏑木清方の名作の数々や、つい最近「あやしい絵展」で初めて見た北野恒富の作品などのほかにも、氏が良質と信じれば未評価の画家のものであっても求めたといわれる作品をまとめて見ることができました。
いつものように見終えたあとは、東京駅を行き交う人をしばらく眺めます。
クールベと海展―フランス近代 自然へのまなざし
2021年6月8日
汐留のパナソニック汐留美術館で開かれている『クールベと海展―フランス近代 自然へのまなざし』展に行ってきました。
クールベといえば写実主義。そのクールベが描く自然や動物、海を題材とした作品が国内の美術館から多数集まりました。
特に展覧会のテーマともなっている「海」については、打ち寄せる波を写実でとらえた作品を同時に並べて見ることができるまたとない機会でした。
晩年はパリ・コミューンに参加し、破壊活動に加担したという罪で多額の賠償金を求められ、これをきっかけにスイスに亡命し、母国に戻ることはなかったそうです。亡命後もなお題材として波を求め続け、スイス時代に描かれた波の作品も見られます。
美術館からは、日本の鉄道発祥の地である新橋停車場を復元した旧駅舎を見ることができます。
あやしい絵展
2021年6月1日
少し前のことになりますが、竹橋の東京国立近代美術館で開かれていた『あやしい絵展』に行ってきました。
展覧会の解説によると、「あやしい」には、妖しい、怪しい、奇しいなど様々な漢字が当てられ、「キレイ」や「見ていて心地よい」とは少し違う、神秘的で不可思議、奇怪な様子を表している、とあります。
本展は、幕末から近代までの「あやしい」絵を展示する企画で、当館のコレクションのほかにも多くの作品が集められていました。
この「あやしい」を通して見ると、以前に見たことのある作品でも違ったものに見えることに気づきます。
また、これまで見る機会が少なかった甲斐庄楠音や北野恒富の「あやしい」絵からは、それぞれの画家の「あやしい」が強く伝わってきて、容易には忘れられそうにありません。
4月17日に紹介した小村雪岱の「あやしい」作品もまとまった数が展示されていました。
なお本展は、新型コロナの緊急事態宣言のために4月25日から休止となったまま会期を迎え閉幕しました。
美術館から大手町方面の眺めです。
大規模接種センターと大手町合同庁舎3号館
2021年5月18日
新型コロナワクチン大規模接種の東京センターが大手町合同庁舎3号館に設けられ、5月24日から接種が実施されるそうです。
この合同庁舎は、かつては東京国税局が入居していて、国税局が2015年に中央区築地の新庁舎へ移転した後も、日本橋税務署、京橋税務署、神田税務署の耐震工事期間中の仮庁舎として使われてきたものです。
私にとっては税理士試験の願書提出場所でしたし、仕事柄、また、私どもの事務所から近いこともあってなじみのある建物でしたが、今回接種会場として脚光を浴びるとは思っても見ませんでした。
画像は私どもの事務所から見た大手町・竹橋方面で、中央の茶色のビルが大手町合同庁舎3号館です。
庁舎前の広場では仮設建物、テントの工事が急ピッチで進められていました。
コンスタブル展
2021年5月12日
丸の内の三菱一号館美術館で開かれている『テート美術館蔵 コンスタブル展』に行きました。
19世紀はじめのイギリスで活躍したコンスタブル(カンスタブル)の初期から晩年までの作品が展示されています。展示の中心はロンドンのテート美術館から来日した作品群で、このテート美術館は、コンスタブルの遺族から寄贈を受けた作品も含め優れたコレクションを所蔵しています。
風景画の巨匠であるターナーよりも1年後に生まれ、ターナーよりも遅れて評価されたコンスタブルですが、少し後のフランスのバルビゾン派に大きな影響を与えたそうです。
今回の展覧会では、イングランドのサフォークを描いたコンスタブルらしい風景画とともに、雲や風景のスケッチから制作過程の一端を知ることができました。
なお、展覧会へは緊急事態宣言による臨時休館前に行きました。
中庭が見えるベンチで休憩をします。
中庭は季節の花を楽しめます。