ミネアポリス美術館 日本絵画の名品
2021年7月28日
しばらく前のこと、六本木のサントリー美術館で開かれていた『ミネアポリス美術館 日本絵画の名品』展に行ってきました。
米ミネソタ州にあるミネアポリス美術館所有の日本絵画が、サントリー美術館の開館60周年記念展のために来日しました。このミネアポリス美術館の日本絵画コレクションは、質・量ともに国際的に高い評価を得ているそうです。
水墨画に始まり、やまと絵、琳派、浮世絵、そして近代絵画に至るまで、優れた作品ばかりです。
挙げればきりがないのですが、狩野派、酒井抱一、鈴木其一、中村芳中、伊藤若冲、曾我蕭白、河鍋暁斎といったよく知られた絵師たちによる名品のほかにも、ススキが生い茂る様子を描いた「武蔵野図屏風」などは、作者不明ながら実に良い作品です。
マーク・マンダース マーク・マンダースの不在
2021年7月20日
木場の東京都現代美術館で開かれていた『マーク・マンダース マーク・マンダースの不在』展に行きました。
私の生年と同じ1968年にオランダで生まれ、ベルギーにスタジオを構える現代美術作家、マーク・マンダース氏の国内美術館初の個展だそうです。
展示室を半透明のシートで仕切った各スペースには、ブロンズや金属、木材を用いた彫刻が展示されていました。たとえば、人間の頭部をかたどった巨大な彫刻は、展示作品のなかでも代表的なものですが、初めて見るのに違和感を感じないどころか、ぐいぐいと引き込まれる不思議さがあります。
屋外にも作品が展示されていました。
当館へは、2019年3月のリニューアル・オープン後初めて行きました。カフェやテラスの雰囲気は欧米の美術館にいるような錯覚を覚えます。
当館所有のコレクションも見ることができます。
Boom Bye Bye Pain
2021年7月10日
六本木のギャラリー、KOTARO NUKAGAで開かれている松山智一氏の個展「Boom Bye Bye Pain」に行きました。
ニューヨークを拠点に、最先端のアートを生み出し続けている松山氏の絵画を、落ち着いた空間の中で間近に見ることができました。
2つのスタイルの絵画のうち、人や花鳥が描きこまれた方に私はより魅かれます。少し離れて多様な色の組み合わせを感じとったり、近くに寄って丹念に描きこまれた花鳥を見たりしていると、あっという間に時間が過ぎます。
松山氏の作品を見るのは、昨年の6月、コロナ禍のなかで訪れた明治神宮の境内で特別展示されていた彫刻以来のことで、絵画は今回が初めてです。
モンドリアン展
2021年7月6日
しばらく前に、西新宿のSOMPO美術館で開かれていたモンドリアン展に行ってきました。
新型コロナによる緊急事態宣言で臨時休館となり、そのまま会期末を迎えるものと諦めかけていたところ、幸いなことに再開館することとなり、最終日に滑り込みで見ることができました。
展示はピエト(ピート)・モンドリアンが生まれ育ったオランダのデン・ハーグ美術館から来日した作品が中心で、点数もまとまっています。モンドリアンといえば、あの垂直と水平の線に原色を施した抽象画をまず思い浮かべますが、初期の風景画や人物画から抽象画に至るまでの変遷をたどることができ、また、画家としての転機となる作品もあり、貴重な展覧会でした。
展示室の一角には、モンドリアンらが提唱したザ・ステイル様式を採り入れた邸宅の写真パネルがあり、撮影スポットになっていました。
当日は霧雨でした。
百花繚乱 華麗なる花の世界
2021年6月27日
広尾の山種美術館で開かれている『百花繚乱 華麗なる花の世界』展に行きました。
開館55周年を記念した特別展として、花を描いた絵画で美術館を満開にするという企画で、当館所蔵の約60点の作品を見ることができます。
近現代の日本画の名だたる画家の花を思う存分楽しめ、小林古径や速水御舟らの良さを改めて感じ、洋画では梅原龍三郎の迫力ある描写を感じることができました。