ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ
2021年9月8日
西新宿のSOMPO美術館で開かれている「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」展に行きました。
ランス美術館のあるランスは、数多くのシャンパンメーカーが拠点を置くフランス・シャンパーニュ地方の中心地で、そのコレクションはシャンパン製造で潤った経済力が寄与しているそうです。
そのランス美術館の改装工事による休館のため、多くのコレクションが貸し出されました。おかげでフランスの近代風景画の名品を見ることができます。
中でも、コローの作品をまとめて見られるのは、コローの作品が充実しているというランス美術館のコレクション展ならではと思います。
三菱の至宝展
2021年9月1日
丸の内の三菱一号館美術館で開かれている『三菱創業150年 三菱の至宝展』に行きました。
三菱の創業家である岩崎家が収集したコレクションを展示する特別展で、岩崎家ゆかりの静嘉堂と東洋文庫が所蔵する品々が展示されていました。
国宝12点という展示品のなかでも特に目玉といえる『曜変天目(稲葉天目)』は、昨年秋に静嘉堂文庫美術館で見て以来ですが、今回は低い位置に置かれた茶碗を上から見下ろすような展示になっていたため、茶碗の内側(「見込み」と言うそうです)の別の顔を見たような気がします。
同じく茶道具では『付藻茄子(九十九髪茄子)』という、義満、信長、秀吉、家康らが所持したといわれる茶入も展示されていて、茶の湯に疎い私でもコレクションの貴重さがわかります。
展示順路の途中に用意された、中庭の見えるベンチで休憩をします。
中庭は季節の花を楽しめます。
高知県安芸市には、三菱の基礎を築いた岩崎彌太郎の生家が修復保存されていて、写真は以前に訪れた時のものです。
ざわつく日本美術 サントリー美術館 開館60周年記念展
2021年8月27日
六本木のサントリー美術館で開かれている「ざわつく日本美術 サントリー美術館 開館60周年記念展」に行きました。
本展は、私たちが作品を見た時に感じる「ざわつき」に着目し、おもわず「心がざわつく」作品や展示方法そのものを見せる展覧会とのことです。
たとえば、ふだんの展示ではなかなか見ることのできない、やきものや能面などの裏側を見せてくれたり、茶碗や香合、楽器が収まっている箱を見せてくれたりと、好奇心をそそります。もちろん、作品はすぐれたものばかりです。
自然が彩る かたちとこころ
2021年8月20日
日本橋室町の三井記念美術館で開かれている「自然が彩る かたちとこころ」展に行ってきました。
リニューアル工事を前に、当館の選りすぐりのコレクションを見ることができました。テーマは東洋・日本美術に表された「自然のすがた」です。
円山応挙の『雪松図屏風』のツンとした寒気を感じる雪景色の松、酒井抱一の『秋草に兎図襖』から感じる秋風、安藤緑山の『染象牙果菜置物』の本物の触感や香りが伝わってきそうな果物や野菜など、どの作品からもそれぞれ違った自然を感じることができます。
STEPS AHEAD 新収蔵作品展示
2021年8月15日
京橋のアーティゾン美術館で開かれている『STEPS AHEAD 新収蔵作品展示』に行ってきました。
本展は、当館が近年収集に力を入れているという、抽象表現を中心とした20世紀初頭から現代までの美術や日本の近世美術のコレクションのうち、新たに収蔵したものを展示する企画です。
私にとって現代美術の抽象表現はよくわからないというのが正直なところでしたが、優れているといわれる作品をたくさん見て、その成り立ちを知ることで、その良さがほんの少しわかってきたような気がしています。
また、特設コーナー展示として、イタリアの芸術家であるマリノ・マリーニの彫刻と版画も一緒に見ることができました。馬と騎手の彫刻は素朴な力強さを感じます。
吹き抜けの空間が見事な館の内部です。
美術館のビルと一体で開発中の地域にあって、2024年に竣工予定の新TODAビル(仮称)の建設現場もよく見ることができます。