日本の中のマネ -出会い、120年のイメージ-

日本の中のマネ -出会い、120年のイメージ-

2022年11月1日

 練馬区立美術館で開かれている「日本の中のマネ -出会い、120年のイメージ-」に行きました。
 解説によると、エデュアール・マネがどのように日本に受け入れられてきたかを考察する展覧会で、日本国内のマネの作品と、マネから影響を受けたとされる日本の画家たちの作品が集められていました。
 マネといえば『草上の昼食』や『オランピア』など伝統的な西洋絵画の画題や技法とは異なる表現により「近代絵画の父」と称されていますが、日本においてはほぼ同時代の印象派ほどには受け入れられなかったとされ、展示では、そのマネが当時どのように受け入れられ、その後どのように理解が進んだかをたどることができました。
 また、現代芸術家の森村泰昌氏や福田美蘭氏によるマネからインスピレーションを得た作品からは、日本における受け入れの「最先端」を見ることができました。
日本の中のマネ
美術館に隣接する公園では動物の彫刻が出迎えてくれます。
前庭のオブジェ

キース・ヴァン・ドンゲン展

2022年10月21日

 しばらく前のこと、汐留のパナソニック汐留美術館で開かれている『キース・ヴァン・ドンゲン展 - フォーヴィスムからレザネフォル』に行きました。
 オランダで生まれ、20世紀の前半にパリで活躍した画家の展覧会で、その画業の初期からの移り変わりをたどれます。
 新印象派、フォーヴィズム(野獣派)、レザネフォル(狂乱の時代)の各時代の優れた作品を見ることができ、なかでも女性を画題とした作品群はとても見ごたえがあって、とくに「女曲馬師(または エドメ・デイヴィス嬢)L’Ecuyère (ou Miss Edmée Davis)」は魅力的でした。
ドンゲン展入り口

東京事務所移転13周年

2022年10月5日

 本日10月5日は、千代田区内神田に東京事務所が移転して満13年の日です。
 およそ3年前に出現した新型コロナウィルス感染症は、収束までもうしばらく時間がかかりそうなものの、感染前の状態に世の中を戻そうという動きが加速してきたように感じます。
 このような中、13周年を迎えられたことに感謝をしつつ、業務に取り組んでまいります。
s-東京事務所から日本橋方面の眺め

須田剋太 没後33年記念展 花と人と仏たち

2022年10月2日

 鴻巣市の吹上生涯学習センターで開かれている「没後33年記念展 花と人と仏たち 須田剋太」展に行きました。
 埼玉県吹上町(現在の鴻巣市)出身で、司馬遼太郎の街道をゆくシリーズの挿絵画家として知られる画家の回顧展です。
 街道をゆくでは画家にまつわる様々なエピソードが語られていましたが、作品をまとめて見るのは今回が初めてです。
 展覧会名にある「花と人と仏たち」がそれぞれ独特の力強いタッチ、色彩で描かれている作品を間近で見てきました。なかでも抑え気味の色彩で描かれた仏画の『神将』は力強さを感じ印象的でした。
須田剋太展
吹上生涯学習センター

ルートヴィヒ美術館展

2022年9月24日

 六本木の国立新美術館で開かれている「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション」に行きました。
 ルートヴィヒ美術館はドイツ・ケルンにある美術館で、文化・芸術を愛した市民コレクターたちが収集した作品が礎になっているそうです。今回はそのルートヴィヒ美術館が所蔵する20世紀初頭から今日までの重要な作品が来日しました。
 展覧会のポスターにもあるアンディ・ウォーホルなどの有名作家たちの作品のほかにも、初めて目にするロシア・アヴァンギャルドの作品、その他、普段はなかなか目にすることがない作品をまとめて見ることができ、現代美術への理解がほんの少し進んだように感じます。
 今年の展覧会はドイツのあたり年です。ドイツの美術館としては、このルートヴィヒ美術館のほかにもドレスデン国立古典絵画館フォルクヴァング美術館、ドイツの作家としてはゲルハルト・リヒターをメインに据えた展覧会が開かれました。
ルートヴィヒ美術館展看板
 よく晴れた一日でした。
ルートヴィヒ美術館展ポスター

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