琳派のやきもの -響きあう陶画の美
2023年7月31日
丸の内の出光美術館で開かれていた「琳派のやきもの -響きあう陶画の美」に行きました。
本展では江戸中期の陶工・尾形乾山を中心に据え、その前後の時代の京焼や絵画、書、蒔絵の工芸品が展示されていて、やきものと「響きあう」美を見ることができました。
展覧会のポスターにもなっている「銹絵染付金銀白彩松波文蓋物」のほかにも野々村仁清の「色絵芥子文茶壺」などは、見飽きることがありません。
外は猛暑です。
ジョルジュ・ルオー 形、色、ハーモニー
2023年7月30日
しばらく前のこと、汐留のパナソニック汐留美術館で開かれていた「ジョルジュ・ルオー かたち、色、ハーモニー」展に行きました。
開館20周年記念として、当館が誇るルオーコレクションに加え国内外から一級の作品が集まりました。特に、改修中のパリのポンピドゥー・センターからは貴重なコレクションが13点来日しています。
ルオーについては、以前はよく理解できませんでしたが、展覧会に出かけて多くの作品に触れ、作品の背景を知るうちにだんだんと惹かれるようになってきたのが不思議です。
エコール・デ・ボザールでギュスターヴ・モローの門下生として共に学んだマティスの展覧会がちょうど東京都美術館で開かれています。同門でありながらそれぞれが独自の画風を切り開いたことはとても興味深く感じます。
美術館のビルからは旧新橋停車場が良く見えます。
マティス展
2023年7月9日
上野の東京都美術館で開かれている「マティス展」に行きました。
本展にはアンリ・マティスのコレクションで知られるポンピドゥーセンターから優れた作品が来日しています。これは、ポンピドゥーセンターの改修工事に伴って5年間休館することとなったおかげです。
展示は、画業のはじまりとされる絵画から、晩年の創作活動である南仏プロヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料まで幅広い内容でした。約6年前の「マティスとルオー展」も見応えがあったのですが、このような大規模な回顧展は約20年ぶりとのことで期待に違わぬ内容でした。
ブルターニュの光と風
2023年6月25日
西新宿のSOMPO美術館で開かれていた「ブルターニュの光と風」展に行きました。
同じ時期に西洋美術館でもブルターニュをテーマとする展覧会が開かれていますが、同じブルターニュをテーマとしながらも、ブルターニュに関するコレクションが豊富なフランスのカンペール美術館から来日した作品を見られるというまたとないチャンスでした。
本展の特徴は、よく知られたポン=タヴァン派の前後の時代にも光を当てた作品の構成となっていて、ブルターニュ絵画の奥深さを感じられることです。
憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷
2023年6月17日
上野の国立西洋美術館で開かれていた「憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」に行きました。
本展では、フランスのなかでも古くからのケルト文化を色濃く残すブルターニュ地方に魅せられ、その地を描いた画家たちの作品を見ることができました。
画題としてのブルターニュはすでに19世紀のロマン主義に始まっていて、続いて印象派からポン=タヴァン派、ナビ派に至るまで、多くの画家がこの地を訪れて作品を残していることが良くわかります。
また、明治以降にフランスに渡った日本人画家がブルターニュを描いた作品のコーナーもあり、ブルターニュが多くのインスピレーションを画家たちに与えていたことがわかります。