三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions

三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions

2023年10月24日

 しばらく前のこと、千葉市美術館で開かれていた「三沢厚彦 ANIMALS/Multi-dimensions」展に行きました。
 ここ数年は、千代田区の丸の内仲通りを中心にアート作品を屋外展示する「丸の内ストリートギャラリー」の展示作品として三沢厚彦氏の彫刻作品(青銅に着色)を見ることがありましたが、今回、その原型となる木造彫刻作品を見ることができました。
 クマやゾウ、ヘラジカ、トラといった大型の動物から、ウサギやネコ、リスといった小型の動物まで、樟の彫像に彩色を施した作品が出迎えてくれます。すぐに気づくのは、会場が素材の樟の香りで満ちていることです。記録映像によると、これらは各地の美術館を巡回していて、会場のスペースに合わせていろいろなレイアウトで展示されてきたことがわかります。
 作品のモデルは実在の動物にとどまらず、ギリシャ神話のキメラ(キマイラ)の彫刻もあって目を引きます。
千葉市美術館三沢厚彦展
千葉市美術館

イソヒヨドリ(磯鵯)来訪

2023年10月13日

 先日、用事があって休日の事務所にいたところ、心地よい鳥の鳴き声が近くから聞こえてきました。
 これまでに聞いたことのない声の主を探してブラインドの隙間からそっと見ると、見慣れない鳥が止まっています。
 インターネットで調べたところイソヒヨドリの雌で、もともとは磯や岩場に多く生息するらしいのですが、近頃は市街地でも見かけるそうです。
 平日だったら美声を聞くことができなかったかもしれませんし、イソヒヨドリという鳥の名を知ることもありませんでした。
 イソヒヨドリ写真

美術館の悪ものたち

2023年10月2日

 上野の国立西洋美術館で開かれていた「美術館の悪ものたち」展に行きました。
 先日ご紹介した「スペインのイメージ :版画を通じて写し伝わるすがた」展と同時期に新館2階の版画素描展示室で開かれていた小企画展です。
 会場には当館のコレクションから、制作された時代ごとの「悪ものたち」が登場する作品が選ばれて展示されていました。
 作品の制作年は15世紀から20世紀と幅広く、たとえばアルブレヒト・デューラーの『「黙示録」より、4人の騎士』は、デューラーの版画でも代表作のうちの一つとされている貴重なもので、他にも見るべき作品が並んでいました。
美術館の悪ものたち

スペインのイメージ :版画を通じて写し伝わるすがた

2023年9月28日

 上野の国立西洋美術館で開かれていた「スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた」展に行きました。
 西ヨーロッパの中でもエキゾチックとされてきたスペイン。本展はそのスペインのイメージを形づくってきた版画を集めて展示する企画です。
 会場では17世紀から20世紀までのスペインにまつわる版画を見ることができ、版画という媒体がイメージの伝播に優れているという特長が良くわかりました。
 ゴヤをはじめとする数々の作品は、画集では見ることができても実物を見る機会はなかなかなく、版画を集めた展覧会のありがたみを感じました。
国立西洋美術館スペインのイメージ
スペインのイメージパネル

熊谷守一美術館

2023年9月20日

 豊島区立熊谷守一美術館に行きました。
 5年前に岐阜県中津川市の熊谷守一つけち記念館を訪れた際に当館のことを知って以来、行きたいと思い続けてようやく実現しました。
 昨年92歳で他界した次女で前館長の熊谷榧が記した熊谷守一の年表から展示が始まり、ごく初期の油絵から晩年の作品まで見ることができます。
熊谷守一美術館外壁
熊谷守一美術館入口
 企画展として「熊谷守一最後の10日間展」を見ることができました。写真や熊谷榧が父である熊谷守一の病床の姿を描いた作品が展示してありました。
熊谷守一最後の10日間展

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