ルノワールとパリに恋した12人の画家たち
2019年12月11日
みなとみらいの横浜美術館で開かれている「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」に行ってきました。
本展は横浜美術館の開館30周年を記念する企画展の一つです。今回はパリのオランジュリー美術館の改修工事に伴って貸し出された印象派およびエコール・ド・パリの優れたコレクションの数々が展示されています。
展示の中核は「ジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨーム コレクション」と呼ばれるもので、そのコレクションの成り立ちを知ることは、作品を見ることと同じくらい意味のあることがよく理解できる展示でした。
12人の画家たちとは、シスレー、モネ、セザンヌ、アンリ・ルソー、マティス、ピカソ、モディリアーニ、ドンゲン、ドラン、ローランサン、ユトリロ、スーティンで、「12人」でひとくくりにするのがもったいない、それぞれの画家の選りすぐりの名画ばかりです。
カラヴァッジョ展
2019年12月2日
名古屋市美術館で開かれている「カラヴァッジョ展」に行きました。
国内では上野の国立西洋美術館の「カラヴァッジョ展」以来約3年半ぶりです。
その生涯は劇的であり、その作品の多くも劇的なカラヴァッジョ。バロックの開拓者として同時代の画家にも、そして後世の画家たちにも影響を与えたことがよく伝わってくる展示でした。
貴重な個人蔵の作品や、所蔵する各美術館においても一級とされる作品をまとめて見られるまたとない機会で、その影響を受けたジェンティレスキ父娘やリベーラの優れた作品も見られました。
はじめての名古屋市美術館でした。
コートールド美術館展
2019年11月28日
上野の東京都美術館で開かれている「コートールド美術館展-魅惑の印象派」に行ってきました。
ロンドンのコートールド美術館の改修に伴い、その所蔵品が貸し出されたもので、選りすぐりの印象派、ポスト印象派のコレクションをまとめて見ることができました。
展示数は絵画・彫刻を合わせて約60点ですが、いずれも名品ぞろいで、印象派の画集に掲載されるような画家の代表作ばかりです。
素晴らしいコレクションです。
黄瀬戸 瀬戸黒 志野 織部-美濃の茶陶
2019年11月2日
六本木のサントリー美術館で開かれている「黄瀬戸 瀬戸黒 志野 織部-美濃の茶陶」展に行ってきました。
現在まで続く茶の湯が完成したとされるのは桃山時代です。その桃山時代に岐阜県の美濃で焼かれた茶陶「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」を集めた企画です。
本展の「美濃」にはエピソードがあります。昭和のはじめに「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」の陶片が美濃の古窯跡から発掘され、そのときまでは愛知県の瀬戸で焼かれたと考えられていたものが、実は美濃で焼かれていたことが明らかになったそうです。
これまでは、形がゆがんでいたり、絵が大雑把に見えたりで良さを理解できませんでしたが、今回の展覧会を機に、これらの良さが少しわかるようになりました。
郷土愛をくすぐってくれます。
岸田劉生展
2019年10月15日
東京駅の東京ステーションギャラリーで開かれている「没後90周年記念 岸田劉生展」に行きました。
岸田劉生の画業を初期から晩年までたどることができる回顧展で、肖像画、風景画、静物画の代表的な作品を数多く見ることができる貴重なものです。
それぞれの作品には、西洋絵画のいろいろな時代の影響を見ることができますが、その影響を超えて独自の画風を確立しているように見えます。
美術館を見終えた後はいつものとおり、東京駅を行き交う人を眺めます。