東京事務所移転13周年
2022年10月5日
本日10月5日は、千代田区内神田に東京事務所が移転して満13年の日です。
およそ3年前に出現した新型コロナウィルス感染症は、収束までもうしばらく時間がかかりそうなものの、感染前の状態に世の中を戻そうという動きが加速してきたように感じます。
このような中、13周年を迎えられたことに感謝をしつつ、業務に取り組んでまいります。
須田剋太 没後33年記念展 花と人と仏たち
2022年10月2日
鴻巣市の吹上生涯学習センターで開かれている「没後33年記念展 花と人と仏たち 須田剋太」展に行きました。
埼玉県吹上町(現在の鴻巣市)出身で、司馬遼太郎の街道をゆくシリーズの挿絵画家として知られる画家の回顧展です。
街道をゆくでは画家にまつわる様々なエピソードが語られていましたが、作品をまとめて見るのは今回が初めてです。
展覧会名にある「花と人と仏たち」がそれぞれ独特の力強いタッチ、色彩で描かれている作品を間近で見てきました。なかでも抑え気味の色彩で描かれた仏画の『神将』は力強さを感じ印象的でした。
ルートヴィヒ美術館展
2022年9月24日
六本木の国立新美術館で開かれている「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション」に行きました。
ルートヴィヒ美術館はドイツ・ケルンにある美術館で、文化・芸術を愛した市民コレクターたちが収集した作品が礎になっているそうです。今回はそのルートヴィヒ美術館が所蔵する20世紀初頭から今日までの重要な作品が来日しました。
展覧会のポスターにもあるアンディ・ウォーホルなどの有名作家たちの作品のほかにも、初めて目にするロシア・アヴァンギャルドの作品、その他、普段はなかなか目にすることがない作品をまとめて見ることができ、現代美術への理解がほんの少し進んだように感じます。
今年の展覧会はドイツのあたり年です。ドイツの美術館としては、このルートヴィヒ美術館のほかにもドレスデン国立古典絵画館、フォルクヴァング美術館、ドイツの作家としてはゲルハルト・リヒターをメインに据えた展覧会が開かれました。
よく晴れた一日でした。
ゲルハルト・リヒター展
2022年9月15日
竹橋の東京国立近代美術館で開かれている「ゲルハルト・リヒター展」に行ってきました。
ドイツのドレスデン出身で、現代アートの巨匠として90歳になった今も制作活動を続けているゲルハルト・リヒターの60年の画業を振り返る展覧会です。
作品は、写真のイメージをキャンバスに描く「フォト・ペインティング」をはじめとして実に様々です。中には見る側が映り込む鏡面の作品もあります。また、つい昨年の作品で、紙にグラファイト(黒鉛)で描いたものが日記のように日付順に展示されているコーナーもありました。
会場はほとんどの作品が個人の利用目的で撮影が可能なため、観覧者があちこちで思い思いに撮影をしていました。もちろん、自分もその一人です。
リヒターについては、国立西洋美術館で『雲』という印象的な作品を見たばかりです。
また、今年は、同じ1932年生まれで現役で制作活動をしているフェルナンド・ボテロの展覧会も見ることができて、両方から高齢の画家の強い力を感じました。
近代美術館から大手町方面の眺めです。
ボストン美術館展 芸術×力
2022年9月4日
上野の東京都美術館で開かれている「ボストン美術館展 芸術×力」に行きました。
展覧会名の「芸術×力」とは、古今東西の権力者たちが力を示す手段の一つとして芸術に重要な役割を担わせていたという意味で、ボストン美術館のコレクションからテーマに沿った展示品が約60点来日しました。
会場では、西洋画の名画、中国の優れた水墨画、インドの色鮮やかな細密画などを同じ空間で見ることができます。
今回の目玉は日本から渡った絵巻で、平安時代に描かれたユーモアたっぷりの『吉備大臣入唐絵巻』と、鎌倉時代に描かれた戦いの描写が際立つ『平治物語絵巻 三条殿夜討巻』です。いずれも「日本にあれば国宝」と言われるものを間近で見ることで、これらの成立時期や来歴、画題と合わせてその貴重さがうかがい知ることができました。
パネルの絵は江戸時代の絵師、増山雪斎による孔雀図です。新型コロナで開催が2年延長されたおかげで、その間に色鮮やかに修復された後の姿を見ることができました。