マティス展
2023年7月9日
上野の東京都美術館で開かれている「マティス展」に行きました。
本展にはアンリ・マティスのコレクションで知られるポンピドゥーセンターから優れた作品が来日しています。これは、ポンピドゥーセンターの改修工事に伴って5年間休館することとなったおかげです。
展示は、画業のはじまりとされる絵画から、晩年の創作活動である南仏プロヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料まで幅広い内容でした。約6年前の「マティスとルオー展」も見応えがあったのですが、このような大規模な回顧展は約20年ぶりとのことで期待に違わぬ内容でした。
ブルターニュの光と風
2023年6月25日
西新宿のSOMPO美術館で開かれていた「ブルターニュの光と風」展に行きました。
同じ時期に西洋美術館でもブルターニュをテーマとする展覧会が開かれていますが、同じブルターニュをテーマとしながらも、ブルターニュに関するコレクションが豊富なフランスのカンペール美術館から来日した作品を見られるというまたとないチャンスでした。
本展の特徴は、よく知られたポン=タヴァン派の前後の時代にも光を当てた作品の構成となっていて、ブルターニュ絵画の奥深さを感じられることです。
憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷
2023年6月17日
上野の国立西洋美術館で開かれていた「憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」に行きました。
本展では、フランスのなかでも古くからのケルト文化を色濃く残すブルターニュ地方に魅せられ、その地を描いた画家たちの作品を見ることができました。
画題としてのブルターニュはすでに19世紀のロマン主義に始まっていて、続いて印象派からポン=タヴァン派、ナビ派に至るまで、多くの画家がこの地を訪れて作品を残していることが良くわかります。
また、明治以降にフランスに渡った日本人画家がブルターニュを描いた作品のコーナーもあり、ブルターニュが多くのインスピレーションを画家たちに与えていたことがわかります。
大阪の日本画
2023年6月4日
東京駅の東京ステーションギャラリーで開かれている「大阪の日本画」展に行きました。
大阪は、商工業都市として東京や京都とは異なる独自の文化圏を持ち、その大阪が生み出した近代日本画を集めることでその独自性を際立たせるテーマとなっています。ちょうど最近の近代大阪画壇への注目と響き合った内容です。
展示では、明治から昭和前期に大阪で活躍した北野恒富の作品も複数あり、思わず見入ってしまいました。
見終えた後は丸の内北口をぼんやり眺めます。
特別展 国宝・燕子花図屏風
2023年5月20日
南青山の根津美術館で開かれている「特別展 国宝・燕子花図屏風」に行きました。
毎年、庭園のカキツバタの咲く頃に展示される「燕子花図屏風」を今年も見ることができました。
今回の企画は、光琳の「燕子花図屏風」を中心として同時代に描かれた作品が展示され、近世絵画の光琳前と光琳後の移り変わりをたどれる内容でした。
当日は好天に恵まれ、庭園のカキツバタは見頃を迎えていました。